古くより伝わる年間約60もの祭典と、約10におよぶ特殊神事が昔ながらの尊い手ぶりのまま今に伝えられております。
数多い祭典の大半が農業を主とした日々の暮らしと深い関係にあることは、熱田神宮の成り立ちと信仰の意義をよく表わしております。
中でも一番大きな祭典は、「熱田まつり」の名で呼ばれる6月5日の例祭です。
この例際には天皇陛下のお使いとして勅使が参向されます。
歳旦祭(さいたんさい)
❖ 元日 午前五時
❖ 本宮、別宮
全国的に知られる熱田神宮の初詣。「この年がよき年であるように」と祈る祝詞が奏上されます。
元始祭(げんしさい)
❖ 1月3日 午前7時
❖ 本宮、別宮
年の初めにあたり皇室・国家の繁栄を祈る祭典です。
初えびす(大国主社・事代主社祭)(はつえびす)
❖ 1月5日 午前0時
❖ 大国主社・事代主社(上知我麻神社境内)
商売繁盛・家内安全・漁業豊漁を祈願する参拝者の熱気が境内に満ちあふれます。
封水世様神事(ふうすいよだめししんじ)
❖ 1月12日 正午
❖ 東宝殿、神楽殿
翌年の世様神事(よだめししんじ)に用いる甕(かめ)に清水を封じる神事です。
紀元祭(きげんさい)
❖ 2月11日 午前10時
❖ 本宮、別宮
初代神武天皇が即位された皇紀元
(紀元前660)年2月11日を祝う祭典です。
天長祭(てんちょうさい)
❖ 2月23日 午前10時
❖ 本宮、別宮
天皇陛下の御誕生日を寿(ことほ)ぎ、聖寿の万歳と国家の繁栄とを祈願する祭典です。
御田神社祈年祭(みたじんじゃきねんさい)
❖ 3月17日 午後2時
❖ 御田神社
五穀豊穣と産業繁栄を祈る祭典です。本宮では午前に祈年祭が執り行われます。
氷上姉子神社太々神楽(ひかみあねごじんじゃだいだいかぐら)
❖ 最終日曜日 午後2時
❖ 氷上姉子神社
野趣あふれるしぐさの里神楽が奉納されます。元は熱田神宮に伝わった神楽が氷上姉子神社に伝承されたといわれています。
幼児成育祈願祭(ようじせいいくきがんさい)
❖ 4月3日 午前10時
❖ 高座結御子神社
当神社には、神様に15才まで「子預け」して無事成育を願う信仰があります。この祈願祭は子育ての神に御加護を祈る人々で賑わいます。
舞楽神事(ぶがくしんじ)
❖ 5月1日 午前10時30分
❖ 神楽殿前庭
平安時代より伝わる神事です。神楽殿前庭に朱塗の高舞台を設け終日舞楽を奉奏(ほうそう)致します。その舞振りは神苑の新緑に映えて美しく拝観者を王朝絵巻の世界へ誘います。
酔笑人神事(えようどしんじ)
❖ 5月4日 午後7時
❖ 影向間社(ようごのましゃ)など
御神体の草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)が当神宮に還った故事を今に伝える神事です。境内の灯を消し、影向間社、神楽殿前、別宮前、清雪門前の四ヶ所で、悦びを込めて高笑いをする珍しい神事です。
神輿渡御神事(しんよとぎょしんじ)
❖ 5月5日 午前10時
❖ 本宮・西門(鎮皇門跡)
神剣が当神宮に還った故事にゆかりのある神事です。奉仕員は装束を身に付け神輿(みこし)を中心に行列を整え、本宮から鎮皇門跡(ちんこうもんあと)の西門まで進み祭典を執り行います。
氷上姉子神社頭人祭(ひかみあねごじんじゃとうにんさい)
❖ 5月6日 午前11時
❖ 氷上姉子神社
古くは熱田神宮の頭人が当神社へ鷹狩の獲物をお供えしていました。今は鷹の絵馬を供え、参列者には粽(ちまき)が配られます。
豊年祭(ほうねんさい)別名・花のとう
❖ 5月8日 午前8時
❖ 本宮、西楽所
農事に関係のある重要な祭典で、西楽所に設けられた「おためし」と呼ばれる畠と田を模した飾り物の出来具合により農家の方々自らが今年の作柄を吉凶を占います。
熱田講社春季大祭(あつたこうしゃしゅんきたいさい)
❖ 5月9日 午前11時
❖ 本宮
熱田講は全国の崇敬者で組織され、春季大祭では講員が祭典に参列し、熱田神宮への感謝と産業家業の繁栄を祈ります。
御衣祭(おんぞさい)
❖ 5月13日 午前11時
神様に衣料を奉り、衣更えをしていただくお祭りです。「大一御用(だいいちごよう)」の大幟を先頭に立てた行列が本宮へと進み祭典が執り行われます。
高座結御子神社例祭(たかくらむすびみこじんじゃれいさい)
❖ 6月1日 正午
❖ 高座結御子神社
「虫封じ」「井戸のぞき」など子育ての神様として信仰を集める高座結御子神社の例祭です。前日には宵宮祭が執り行われ、無事成長を祈願する親子連れで賑わいます。
例祭(れいさい) / 熱田まつり
❖ 6月5日 午前10時
❖ 本宮(奉納行事・境内、花火・神宮公園)
天皇陛下のおつかい(勅使)が参向される当神宮の祭典中最も重要かつ荘厳な祭典です。さまざまな奉納行事が境内所狭しと催され終日賑わいます。
献茶祭(けんちゃさい)
❖ 6月5日 午前10時30分
❖ 神楽殿
茶道隆盛のために昭和22年から執り行われている祭典です。
南新宮社祭(みなみしんぐうしゃさい)
❖ 6月5日 午後3時
❖ 南新宮社
当神社は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)をお祀りし、夏の疫病除けとしてこの祭典が執り行われています。
御田神社御田植祭(みたじんじゃおたうえさい)
❖ 6月18日 午前10時
❖ 御田神社
五穀豊穣を祈り神前に玉苗が供えられ、早乙女(さおとめ)の優雅な田舞が奉奏されます。玉苗は氷上姉子神社の斎田に植えられます。
大高斎田御田植祭(おおだかさいでんおたうえさい)
❖ 6月第4日曜日 午前10時
緑区大高町の氷上姉子神社の斎田で御田植祭が執り行われ、田舞の後、早乙女による玉苗の田植えが行われます。
大祓(おおはらえ)
❖ 6月30日 午後3時
❖ 拝殿前
紙垂(しで)をつけた芦により半年間の罪、穢れを祓い清めます。
高座御井社祭(たかくらみいしゃさい)
❖ 土用の入り 午前11時
❖ 御井社
熱田区高蔵町の高座結御子神社の境内に鎮座する末社・御井社(みいしゃ)で、毎年土用の入りの日に行われる祭典です。神社には、幼児に井戸をのぞかせると、虫気を封じ、夏病みをしないという「虫封じ」の信仰があり、当日は子供に井戸をのぞかせて神恩をいただこうとする親子連れで賑わいます。
鈴之御前杜祭(れいのみまえしゃさい)
❖ 7月31日 午後6時
❖ 鈴之御前社
夏越(なご)しの祓として有名です。参拝者は紙垂(しで)をつけた芦をそれぞれ持ち、境内の大きな茅輪を左・右・左と八の字にくぐってお参りします。全ての罪・穢れ・災いから逃れられ、夏病みせずに明るく健やかな生活を営むことができるといわれています。町内各戸に吊す笹提灯や御神燈は、夏の夜に欠かせない風物詩です。
神輿渡御神事(しんよとぎょしんじ)
❖ 8月8日 午前10時
❖ 本宮
天慶二(939)年、平将門が下総に謀反を起こした際に藤原忠文、源経基らは天皇の勅(天皇のお言葉)を奉じ、熱田神宮に逆賊誅伐祈願を行いました。そのため神輿は愛知郡星崎の邑に渡御され、霊験あって祈願成就致しました。この故事にならい毎年8月8日に神輿は摂社「孫若御子神社」に渡御されましたが、戦後は、事情により、本宮において祭典のみを執り行います。
大高斎田抜穂祭(おおだかさいでんぬいぼさい)
❖ 9月28日
❖ 大高斎田
氷上姉子神社の斎田で、刈り入れの祭典が執り行われます。収穫されたお米は当神宮の祭典・神事にお供えされます。
献詠祭(けんえいさい)
❖ 9月第4日曜日 午後2時
❖ 神楽殿
一般公募の和歌を御神前に披講(ひこう)し、御神徳を和め奉り、併せて歌道の隆昌を祈願する祭典です。
氷上姉子神社例祭(ひかみあねごじんじゃれいさい)
❖ 10月 第1日曜日 午後2時30分
❖ 氷上姉子神社
当日は大高の里に古くから伝わる猩々(しょうじょう)をはじめ、珍しい山車が多数の氏子によって曳き出され、終日賑います。
御田神社新嘗祭(みたじんじゃにいなめさい)
❖ 10月17日 午後2時
❖ 御田神社
新嘗祭とはその年の収穫を神様に奉告し感謝する祭典です。本宮では午前に執り行われます。
熱田恵比須講社大祭(あつたえびすこうしゃたいさい)
❖ 10月20日 午前10時
❖ 上知我麻神社(大国主社・事代主社)
このお祭りは、上知我麻神社、大国主社、事代主社を崇敬する人々で組織される熱田恵比須講社の大祭です。当日は講員多数が参列のもと祭典を執り行い、祭典終了後には福引大会が催され、境内は和やかな雰囲気に包まれます。
熱田講社秋季大祭(あつたこうしゃしゅうきたいさい)
❖ 11月1日 午前11時
❖ 本宮
熱田神宮を崇敬する全国各地の「熱田講社」の講員が、熱田神宮への感謝と産業稼業の繁栄を祈願する秋の大祭です。
明治祭(めいじさい)
❖ 11月3日 午前7時
❖ 本宮、別宮
明治天皇の御聖徳を仰ぎ奉り、皇室の弥栄と国家の安泰を祈る祭典です。
奉賛会大祭(ほうさんかいたいさい)
❖ 11月3日 午前10時
❖ 本宮
熱田の大神様を敬い神宮の隆盛を図り奉賛会々員の隆昌と繁栄とを祈る祭典です。
農業感謝祭(のうぎょうかんしゃさい)
❖ 12月第3金曜日 午前9時30分
❖ 祭典:神楽殿、品評会:文化殿
県下の農業関係者が農林畜産物を多数献納し、神の恵みに感謝する祭典です。前日より農林畜産物の品評会が行われます。
大祓(おおはらえ)
❖ 12月31日 午後3時
❖ 拝殿前
祓串(はらえぐし)をそれぞれが持ち、知らず知らずふりかかった罪、穢れを祓い去る儀式です。